11月4日-11月18日

恋のかけら
恋愛短編アンソロジー。苦い話が多かったけどそのなかでも一番は「アンセクシー」(朝倉かすみ)。
うなぎのダンス (河出文庫)
対談集。油断してはいけない、赤塚不二夫中島らもに交じって凸版CPL(製本機)と対談したりしているのである。ちょースリリング。ツボだったのは霊能力者・水木かおりさん。この本、10年越しの文庫化なのだが、20組の対談者のうち、唯一現在の消息がつかめない人なのだ。話の内容自体もかなりゆんゆんしていたので、もしかしたら本当に宇宙に行かれたのかもしれない。
ラジ&ピース
絲山さんだなぁー、という。同時収録の「うつくすま ふぐすま」が好きです。
ばかもの
絲山さんだなぁー、という。欠損・想像上の人物・一人の半生。彼女は反復するタイプの作家なのか。「海の仙人」よりもこなれた感がある。その分、凡庸ではある。だけど、こっちのほうが好き。
芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション2 (角川ホラー文庫)
短篇集。「白昼夢」がやっぱり好き。妻を蝋人形にしたのだ、愛しているからという男の話。プロバビリティの犯罪を描いた「赤い部屋」もよかった。
従順なカラダ 意固地な唇 (ダリア文庫)
BL. 前田栄がこんな全う(?)なBLを書くなんて驚いた。彼女の作品だから読んだけれどそうでなければ手にとることはなかったろうな(金持ちが通う学園・権力,人気ともに絶大の生徒会長・高校生にしては童顔の少年・血のつながらない兄などなど)。前半の懐柔よりも籠絡という言葉がふさわしい兄のたらしっぷりが、ああ前田さんだな、と。
ハーレム・ナイト 瑠璃色の王冠 (講談社X文庫 ホワイトハート)
BL. 中東の皇太子×商社マン(しかも年下攻)。あーこれはないわ。も少しだけでも受が攻に心傾く様を描写してくれないと。急に圭一は、シェイク・アサドを愛してしまっていた。なんて、ぽかーん。