読了

7月14日-7月27日

たてつく二人 ラジオ本四冊目。この本は2009年1月〜5月分の収録なんですけど、まぁことあるごとに清水さんがイジるわけですよ、三谷夫妻の不仲疑惑を。2012年を生きる私には辛い。(ちなみにラジオは視聴していないので、離婚時になんと触れたのかは不明)。…

4月23日-7月13日

二ヶ月以上足が遠のいているうちに最寄図書館の棚の配置ががらりと変わっていた。が、相変わらず新鮮味はないのよね残念ながら。 アレグリアとは仕事はできない 以前読んだエッセイがよかったので小説も。二編収録。どちらも話のトーンは怒りで統一されてい…

3月5日-4月22日

記録をつける意味がないほど本を読んでいない。最近ははっきりいって地デジ及びレコーダの奴隷だ。どんどん輪郭がぼやけていくようで怖いなぁ・・・。 もう頬づえをついてもいいですか? (実業之日本社文庫) ここまで映画に興味なさそうな映画評も珍しい。もち…

2月21日-3月4日

ニキの屈辱 今までの山崎作品で一番好き。ニキに自己投影してきちんと痛い目見たからかな。ただ「写真家」として見られたくてずっと気張って頑張ってきたニキを尻目に、男というだけで易々とその称号を手に入れる加賀美がずるい。いや、ずるいのは加賀美では…

2月7日-2月20日

開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド) 装画が大変美しいです。白皙の美少年が恭しく自らの胸を開く絵。内容は解剖教室で次々と発見させる死体を巡るミステリ。正直、こんな大団円で終わると思わなかったので終盤の裁…

1月19日-2月6日

氷の海のガレオン ひりひりする。思春期に読みたかったのと今でよかったのと半々な気持ち。教室という現実と折り合いながら気高さを保ってゆくのは本当に難しいこと。樹の描写が素晴らしかった。

1月1日-1月18日

予定日はジミー・ペイジ 題名のとおり出産のお話。妊娠という事実への違和感から始まり、お試し気分で結婚した旦那とのこと、昔とても好きだった人、父親への反発を交えつつお話は出産目前へと。違和を早々に旦那さんに告白しちゃう主人公がすごい。いいなこ…

12月26日-12月31日

ペロー・ザ・キャット全仕事 非常に映像的な文体。モラトリアム,猫,美女に探偵,マフィア,テロリスト。ラストにぎょっとしたが、まあアリだな。面白かった。 RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 (カドカワ銀のさじシリーズ) 成長していく登場人物…

2011総括

再読も含めて総読書量は71冊。内訳は借り物61冊・蔵書10冊。 ほかに打ち込んでいる趣味があるわけではない、全てはスマホのせい。インターネットさんに今まで以上に時間泥棒されている現状。いい機会なので今年は積読の消化と蔵書の整理をメインにして、気に…

12月12日-12月25日

夢違 恩田さん久々の新作。スリリングで不気味で恩田さんらしい肩透かしもあって、最後はきれいに着地の決まった、楽しい読書だった。ここまでがっつり恋愛物って珍しいかもね。「月の裏側」の頃から時間が流れて、著者も頭の中を手際よく読者に見せるすべを…

12月5日-12月11日

真夜中の探偵 (特別書き下ろし) 「闇の喇叭」続編。物語の舞台からして重苦しいのだがお話自体も重苦しい。この中から探偵として生まれるソラが、それでも希望を持って生きていってくれたのなら・・・と願わずにはいられない。明神さんが案外いいキャラなのが救…

12月1日-12月4日

RDG レッドデータガール はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ) - [isbn 9784048742047:title]:装画が酒井駒子さん、大好き。変形主従物で設定は結構トンデモなんだけど荻原さんは丁寧に場を作ってキャラクタを動かすのが上手なので、気づいたら一日…

11月18日-11月30日

建てて、いい? 独身女性が家を建てる話。薀蓄云々の情報量が多く、また咀嚼しきれていない感じがしたが「漢方小説」よりははるかに上手くなっていて、感心した。夕飯を食べながら理想の家のディティールを立ち上げてゆくシーンはわくわくが伝わってきてすご…

11月11日-11月17日

男友だちを作ろう 対談エッセイ集。異性と雑談をし、それを文章で描写してゆくというスタイルが面白かった。「あ、それいい科白」という言葉が頻繁に出てくるのだが、この雑談と取材のあわい、好きだなぁ。他者との対話で流れていってしまう、心にひっかかっ…

10月8日-11月10日

作家の口福 (朝日文庫) 食べ物エッセイ集。食べ物エッセイって読み手の好悪がはっきりとでるな、とか思いながら読了。江國香織の四篇はどれも非常に好ましかった。小説未読の作家さんでは津村記久子が光っていたので、次回は著作を読みたいところ。 ビールと…

7月1日-10月7日

丸三ヶ月分、たった八冊。スマホって怖いね、快適なインターネット生活って怖いね。あと蔵書からの読了分が五冊あるけど、そのうち追記で。1029追記しました。 デカルコマニア 待ってました!のSF風味クロニクル。あーやばい、ここ最近の長野本で一番好き!…

6月10日-6月30日

思いわずらうことなく愉しく生きよ 三姉妹のお話。久しぶりに江國香織の文章を読んだな、貪るように読んだ初期を思い出した。(正直、もう初期の文体が思い出せないぐらい読んでいないのだが、感覚的に)。ああ、育子ちゃんになりたい。 ぬかるんでから ちょ…

6月3日-6月9日

足をスッキリきれいにする本―外反母趾、静脈瘤の治療から、話題のフットケアまで 足の病気からペディキュアまで、まるっと足の本。とりあえず漠然と足のことが知りたい人向け。 あなたと、どこかへ。 eight short stories ドライブをテーマにしたアンソロジ…

5月27日-6月2日

骨盤にきく 気持ちよく眠り、集中力を高める整体入門 骨盤のタイプで人間関係分類しちゃうよって眉唾っぽいと思いながらぐいぐい引き込まれてしまった。私、集団催眠にハマりやすいタイプだな、気をつけよう。骨盤大事ってことと、これから頑張ってリセット…

5月21日-5月26日

わたしを離さないで ある一人の臓器提供者の半生。日常生活をこまかにこまかに描いており、読後ふと己の体験かのようにそのエピソードを思い出したりした。心地よい読書体験だった。 オジいサン 京極さんはこういう小説も書くようになったのか。益子さん(主…

5月13日-5月20日

凶鳥の黒影 中井英夫へ捧げるオマージュ 中井英夫へ捧げるオマージュ、とのことで、各作品に目配せのように符号が織り込まれているようだけれど、いかんせん私、彼の作品は未読。ああこういう系統なのね、ということだけはつかめた。皆川博子、津原泰水、竹…

5月7日-5月12日

孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7) (角川ホラー文庫) 主人公は恋人を殺され友人の探偵をも亡くし、己に好意を寄せる同性の友人と共に悪の根源の膝元へと乗り込むのであった・・・、という前半・探偵物,後半・冒険物。同性の友人であるところの諸戸君が…

4月23日-5月6日

長い廊下がある家 火村シリーズ最新刊。装丁・装画が不穏に美しくて好きだ。内容は折り紙つき。いつもとパターンの異なる「天空の眼」が苦いながらも新たな読後感で嬉しい。しかし、巻を増すごとに火村がリリカル気障に磨きをかけていっている気がするのは気…

3月28日-4月22日

レヴォリューションNo.0 もはやゾンビーズの詳細をほぼ忘れかけているのだが、この空気この青臭さこのかっこよさ、あぁ帰ってきたなという感じ。シリーズ読み返そうかな。 さよなら、愛しい人 初チャンドラー。初な感じは全然しないけどな!なるほど、こ…

3月11日-3月27日

からまる タイトルと表紙に惹かれて。連作短編集。帯の推薦文が西加奈子ってのは本当にいかにも。ところどころ、それはどうしたってご都合主義とか、安っぽいなとか、思うところはあったけど、全体としてはなかなか。現実より幾分ふわふわした物語たちはとき…

2月25日-3月10日

アンダスタンド・メイビー〈下〉 ワイドショー的な興味で上巻を読み終えて下巻に移った。上巻で傷を負った主人公は下巻でも痛みをさらに抱えて、それでも未来のために旅立つ。重い話だったが、救いがあった。終盤はやや駆け足だったな。学生時代から想い続け…

2月13日-2月24日

金閣寺の燃やし方 (100周年書き下ろし) 金閣寺放火事件を題材にした小説を書いた二人の作家、三島由紀夫と水上勉に焦点をあてた評論風エッセイ。実は金閣寺放火事件がリアルな出来事だということを知らなかったので、コトのあらましを一番面白く読んだ。両作…

2月3日-2月12日

機嫌のいい犬 川上さんが俳句をやってらっしゃることをこの本で初めて知った。俳句って短すぎて感情の飛躍を読み解くのが私にはちょっと難解。でもその分、言葉は端的で怜悧。川上さんの句は全体としてまろいのだけど、やっぱり言葉はすぱっと刺さる。川上さ…

1月29日-2月2日

タイニーストーリーズ 短編集。米軍基地ネタ多め。キワドイのからやわらかいのまで雑多。好きなのは、母親の遺品整理の顛末を描いた「マーヴィン・ゲイが死んだ日」、初老の女性作家との湿度の高いやりとりが香る「モンブラン、ブルーブラック」。 イロハの…

1月21日-1月28日

祝福 短編十作。全体的にトーンは暗め。一番長嶋さんらしいなと思ったのは「祝福」。一番いいなと思ったのは「噛みながら」。 折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア) 米澤さんの新作。なんと舞台は十二世紀末の欧州!剣と魔法の世界にミステリ!あとがきでも…