2月7日-2月20日

開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)
装画が大変美しいです。白皙の美少年が恭しく自らの胸を開く絵。内容は解剖教室で次々と発見させる死体を巡るミステリ。正直、こんな大団円で終わると思わなかったので終盤の裁判シーンでは思わず表情が綻んだ。最後までエドとナイジェルはその内面をさらすことなく立ち去ったのが、惜しくもあり趣深くもあり。
 それにしても、この筆運びが本当に齢八十のものなのか、すごすぎる。お願いだから長生きしてほしい、まだまだ皆川さんの作品が読みたい。