5月2日-5月19日

いっちばん しゃばけシリーズ 7
「餡子は甘いか」の栄吉の苦しみに泣いた。若だんなの思慮深さがさらりと色を添える良作。
燃えるスカートの少女 (角川文庫)
力強くて儚くておとぎばなしのような美しい短篇集。いい、めちゃめちゃいいよ。母が母を産む「マジパン」の泣きたいのに笑っちゃうようなせつなさがたまらなかった。
純情エレジー
エロと田舎と都会がテーマの短篇集。「結晶」のせつなさが、もう。田舎でやっと息ができる久遠ともう田舎は必要ないえり。生地から離れたことのない私でもそれぞれの焦燥はわかる。私はどちらだろう、と思いつつ、多分ここを離れないのだろうな、と思う。
不連続の世界
「月の裏側」の塚崎多聞のトラベルミステリ、とのこと。短篇集。恩田さんの話題提供の仕方とか話し運びとか、やっぱり好きだな。短編だとよく判る。(ただ、短編だと若干ドぎついかも)。子ども時代のトラウマを描いた「幻影キネマ」が特によかった。
新選組血風録 新装版 (角川文庫)
初・司馬遼太郎。読みやすいし面白いしすごくいい。今回は多少かじった題材だから余計面白かったのかもしれないけど、この人の文ならほかの時代物もすんなり読めそうだ。
ディスコ探偵水曜日〈上〉
なげーーー!!なげーよ舞城。上巻にして私息切れであります。導入からめちゃ面白くて前のめりになったけどやっぱ長い。パインハウスでの推理合戦が長すぎる!そして刺激的すぎる!純文よりで認識していたので、そういやミステリ畑だったな、と再認識。気力が削げないうちに下巻読みたい次第。