3月15日-3月28日

前田朝日の冒険〈1巻〉 (EASY BOOKS) - [isbn
4896010647:title]:野梨原さんの初期作。一巻のみを原作にしたコミックを先に読んでしまったため、どうしても後の二巻が蛇足のように感じてしまった、残念。初期からこのテンションだったことにはただただ微笑。ちょー以降の作品と違い、剣を使ったアクションシーンが光っていて新鮮。あ、もちろん魔法はばりばりなんだけど。ほんっと詠唱シーン好きなんだな、という。
いじわるな天使
ナンセンスでシニカルな短編集。完成度高い。ネット上での教師との恋を描いた「僕の夏休み」が最高。
めくってびっくり短歌絵本 全5巻
近代歌人から歌集も出していない若手歌人まで、守備範囲は広い。改めて北原白秋のメロウな作風に驚く。この本がうちの本棚に並んでいたらいいのにな。何度でも読み返したい。この本を短歌の入口にできる子どもが羨ましいな。
キャンセルされた街の案内
短編集。恋愛の始まりを切り取った「日々の春」、倦んだ生活が生々しい「乳歯」、はたまた、湧き上がる暴力的な感情を描く「奴ら」。都会的な洗練されたクールさとひどく湿ったどろくささ。どちらにでも振れるから、そのたびに騙された気持ちになる。前者ではもの足りないのだけど後者にはかすかに嫌悪感。でも、新作を読むことをやめられない。
夏帽子 (河出文庫―文芸COLLECTION)
文庫化したので再読しようと積んでいた本の山から。臨時教師と子どもたちとの邂逅。思わずため息がもれるほどに素敵。もう一作だけでいいからこの路線で書いてくれないかしら、ずっと願っている。