6月4日-6月17日

追想五断章
相変わらず淡々としている、淡々と主人公は裏切られる。なんとなくあっさりしているな、と思ってしまうのは結末が見えてしまったゆえか。いや、既に結末は序章で暗示されているのだ。
 余談。初めて「青春去りし後の人間」を描くと帯にあった。・・・紺屋探偵は?
星がひとつほしいとの祈り
短編集。女性が主人公で旅がテーマの七篇。静謐と生命力を感じさせる気の利いたエピソード、ほどよい感動。読みやすい。でもたぶん、半年後には内容も思い出せないだろう。
 余談。装丁がシンプルだけどぐっとくる。高柳雅人さん。
獣の奏者 I 闘蛇編
アニメを観終わったので原作に着手。一巻はエリンがリランと出会うまで。アニメで冗長に感じた部分(ただしその描写がなければメインの視聴者層は離れてしまうやも、とも感じた)が一切なく、シンプルで削がれた文章。でもちゃんとエリンの感情についてゆける。すごくいいな。ほかの作品も読んでみたい。