1月1日-1月5日

屋久島ジュウソウ
旅エッセイ。テーマを決めて書かれた「slight sight-seeing」の方が断然面白い。「屋久島ジュウソウ」はちょっと内輪受けな文章じゃあるまいか、微妙。
"機関銃要塞"の少年たち (児童図書館・文学の部屋)
チャスが赤面しながら機関銃を「マスコットみたいなものなんだ」という場面が好き。子どもと対等に向き合うルーディが信頼を勝ち得てゆく、そしてそれを裏切れないという構図が胸を締め付ける。あーあ、切ない話だった。
黄金を抱いて翔べ (新潮文庫)
いやはやハードボイルドだった。女性の書くハードボイルドはどこか似た匂いがする。そのことに作者は自覚的なんではないかなと思った。ごく単純に、男たちの働く肉体が美しく内面の爛れさえ輝きに変わるその造形を愛でるのが楽しい作品。単行本と文庫は大きく違う箇所があるらしいので気が向けばそのうち読みたい。