12月19日-12月23日

北緯14度 (100周年書き下ろし)
絲山さんのセネガル紀行文。エッセイでは鼻についてしまう彼女の病的なところが、紀行文という性質とマッチして奇妙に感傷的で感情的な素敵な文章になっていた。お金を持っていることの傲慢と一転しての自己嫌悪。望んで赴いたわけではない日本人との感情の溝。同行した編集者への苛立ち。違う環境に身をおけばおくほど見えてしまうのは自分自身なのだな、と。