1月20日-2月2日

エスケイプ/アブセント
「革命」から現実に復帰しようとしている男の話。読んでるときはうわーとかすごーとか思ったけれど読み終わったらすっかり忘れた。
2月のブルー・ムーン (講談社X文庫―ティーンズハート),[isbn
4061997467:title],11月のシルバーレイン (講談社X文庫―ティーンズハート):再読。うーん、面白い。特にストロベリーフィールドの描写が秀逸。その後の発刊はないようだけど、執筆やめてしまったのだろうか、残念。やっぱり一生少女小説家や一般小説家っていうのは稀有なことなんだね。

終末のフール
や〜っと図書館の本棚にご帰還。発刊去年の三月だぜ? 世界が終わる直前の世界の話は、伊坂らしく軽やかで温かくてほどよく脱力な短編集。「天体のヨール」の二ノ宮のキャラが断然いい。「砂漠」の西嶋といい二ノ宮といい、世間に迎合せずまた受け入れられていない、それ故に魅惑的なキャラクタを描くのが上手いな。あと「演劇のオール」の泣き笑いな終幕が素晴らしい。

その俳優は、インタビュアーに対して、大変真剣な顔でこう答えた。「え、嘘? 小惑星? マジで?」

知らなかったんですか、とインタビュアーがのけぞり、画面のこちら側のわたしものけぞった。

ステーションの奥の奥 (ミステリーランド)
東京駅うんちく推理小説。書き口が上手くて押し付けがましくなかったのでとても楽しめた。序盤の描写にあれ?と思ったらやっぱりおじさんが吸血鬼で、ちとのけぞる。
おしゃれのベーシック
森の色のトレンチコートの写真があんまり素敵で借りてきた。文章はちょーっと説教くさかったけど、普段こういうジャンル(おしゃれが主眼のエッセイ)は読まないので新鮮。
地を這う虫
元警官を主役にすえた短編集。読後爽快、な物語ではないにせよ短編集としては少々重すぎ。きっとこの人の文章は長編で真価を発揮するのでは?という期待を胸に他の作品を読み進めたい。
連歌とは何か (講談社選書メチエ)
流し読。連歌はわりとポピュラーだったのだよということと当時の信仰・政治と結びつくことで永らえてきたのだよということを知りました。文学は文学のままでいられるけれど文学を作り出すものはただそれだけの存在でいるのは難しい。文学者は文学になれないって最高に皮肉なジレンマだな。余談。伊達藩はお抱え連歌師を雇っていたのだそうで、さっすが伊達、と思ったりなんだり。